ある組織は、より頻繁に高い満足度で顧客の要求を満たすためにアジャイル・アプローチを採用しています。以前は、一定期間プロジェクト・マネジャーと専門要員をプロジェクトにアサインして作業していました。資源計画をアジャイル・アプローチに移行するためにこの組織は何を変えるべきでしょうか?「チームにスペシャリストが必要な場合に限りプロダクト・オーナーが要求する。」 「要求の変化に適応するためにゼネラリストとスペシャリストでチームを構成する。」 「顧客の要求のうちどれを開発するかをアジャイル・チームが決定する。」 「中断や混乱を防ぐために顧客の関与を減らす。」

→要求の変化に適応するためにゼネラリストとスペシャリストでチームを構成する。

アジャイル・チームの狙いは、協力して継続的に改善を行うことなので、ゼネラリストとスペシャリストをチームに混在させ、ニーズの変化に最大限適応できるようにします。

その他の選択肢は誤りです。

必要な場合にだけスペシャリストを要求するのは中断や遅延の原因となり非効率です。

チームが正しい機能を開発して顧客のニーズを満たすためには顧客の関与は不可欠です。

理由

このシナリオでは、組織が「従来型のプロジェクト構造(予測型)」から「アジャイル型」へ移行しています。
従来のやり方では、

  • 専門要員がプロジェクト単位で一時的にアサインされ、
  • その期間中に明確なスコープを遂行する
    という“静的”な構造でした。

しかしアジャイルでは、

チームが継続的に製品価値を届けること
変化に柔軟に対応すること
が目的であり、これを支えるためには「多能工チーム(クロスファンクショナルチーム)」が必要です。

このため、アジャイルでは次のような資源設計が推奨されます👇

  • ゼネラリスト(Generalists):複数の分野を横断的に扱えるメンバー
  • スペシャリスト(Specialists):特定分野の深い専門知識を持つメンバー

この両者をバランスよく組み合わせたクロスファンクショナルチームにより、
チームが自律的に、かつ迅速に変化へ対応できる構造をつくります。

つまり、**「要求変化に適応するためにゼネラリストとスペシャリストの両方を含むチームを編成する」**ことが、アジャイル資源計画への正しい移行です。


❌ 他の選択肢の誤りの理由

「チームにスペシャリストが必要な場合に限りプロダクト・オーナーが要求する。」

→ プロダクト・オーナー(PO)は「何を作るか(価値の方向性)」の責任者であり、
 “誰をリソースとして確保するか”はPMや組織の責任領域です。
 また、アジャイルではチームが自律的に作業計画・能力拡充を行うため、POが人員要求を出すのは誤りです。


「顧客の要求のうちどれを開発するかをアジャイル・チームが決定する。」

→ 顧客価値の優先順位を決めるのはプロダクト・オーナーの役割です。
 アジャイル・チームは「どう作るか」を決める立場であり、「何を作るか」を決めるのはPOです。
 この選択肢は権限の混同です。


「中断や混乱を防ぐために顧客の関与を減らす。」

→ これはアジャイルの根本原則(顧客との協働・頻繁なフィードバック)に真っ向から反します。
 アジャイルではむしろ顧客との対話を増やし、早く・頻繁に価値を届けることを重視します。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験で「アジャイル移行時の資源やチーム構成」に関する問題が出たら、
次の3点を押さえるとほぼ正解できます👇

  1. アジャイルでは「チーム単位で能力を持つ」ことが重要(=個人依存を避ける)
  2. 変化に対応できるよう、ゼネラリスト+スペシャリストの混成が理想
  3. 人のアサインは都度変更ではなく、継続的なチームで進める(Stable Teams)

✅ まとめ

  • 正答:要求の変化に適応するためにゼネラリストとスペシャリストでチームを構成する。
  • 理由:アジャイルでは、自己組織化と柔軟性を高めるためにクロスファンクショナルチームを編成する必要がある。
  • 誤答理由:他の選択肢はアジャイルの役割責任や原則(顧客協働・チームの自律)に反する。
  • ワンポイント
     💡 「アジャイル=チームが変化に対応できる体制」。
     そのためのキーワードは「クロスファンクショナル」「ゼネラリスト+スペシャリスト」。

フルレングス試験2 (日本語) 

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