→ステークホルダーへの情報提供前に必ず報告するよう当該チーム・リーダーに再認識させる。
この場合、行動規範を守らなかったメンバーに直接注意喚起をします。効果的かつ効率的なエンゲージメントやコミュニケーションには、ステークホルダーがいつ、どのような頻度で、どのような場合に、どのように関与してもらいたいかを考慮してどうすべきかを決定すべきです。
理由
① 「予測型(プラン駆動)」では、コミュニケーションは統制のもとで実施する
問題文では明確に「予測型プロジェクト」とあります。
予測型では、アジャイルのような柔軟な自己組織化ではなく、計画・統制・承認の流れが重視されます。
したがって:
- 情報共有の経路や頻度は、事前に定められたコミュニケーション・マネジメント計画書に基づく。
- 承認プロセスを経ずに外部へ情報を出すことは、**正式な手続き違反(communication breach)**です。
この場合、PMの責務は「ルールの改善」ではなく、既存の合意を遵守させることです。
② チームリーダーの行為は「計画違反」であり、再発防止が最優先
この行為は、単なるミスではなく、PMの権限を迂回する行動です。
もしこのまま放置すると:
- PMを通さずに情報が発信される precedents(前例)を作ってしまう
- スポンサーや経営層との情報の整合性が崩れる
- 信頼と統制の欠如につながる
PMPの観点では、まずプロジェクト・ガバナンスの維持を優先する必要があります。
したがって、PMは当該リーダーに対して、
「情報提供前にPMへ報告する」というルールを再確認させるのが正解です。
③ まだ“仕組みを変える段階ではない”
もう一方の選択肢「チームの合意を修正する」は、ルールの見直しという点で柔軟な対応に見えます。
しかし、PMP的には「ルール変更はプロセス改善の一環として、十分な根拠と関係者合意がある場合にのみ行う」とされています。
今回のケースでは:
- 一度しか問題が発生していない
- 計画が機能していない証拠が十分ではない
- ルール違反が個人の行動ミスによるもの
よって、現時点では「プロセスが悪い」とは言えず、
まずルールの再確認と再徹底が適切な初動対応となります。
❌ 「プロジェクト・マネジャーの承認を得てから情報発信するというチームの合意を修正する」が誤りの理由
- この選択肢は、アジャイル的発想(現実に合わせてプロセスを柔軟化)に近い。
- しかし予測型では、まず統制を回復することが最優先。
- 現時点で「合意が機能していない」と断定できる根拠がないため、ルール変更は時期尚早。
PMP試験では、まずプロセス遵守 → 次に改善検討の順番を重視します。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験で「予測型」や「計画型」と書かれている問題では、次の判断基準が有効です:
- まず統制を守る(計画遵守)
- 個人の行動ではなく、手順の徹底で再発防止を図る
- 計画の改訂は、継続的な問題が確認されてから
逆に、「アジャイル」や「ハイブリッド」と書かれている場合は、
柔軟なプロセス改善を優先する選択肢が正解になる傾向があります。
✅ まとめ
- 正解:ステークホルダーへの情報提供前に必ず報告するよう当該チーム・リーダーに再認識させる。
- 理由:予測型では統制・手順遵守が最優先であり、まずは既存ルールの再徹底が必要。
- 誤答理由:ルール変更は現時点では早すぎる。原因は手順不履行であり、プロセスの欠陥ではない。
- アドバイス:「予測型=統制重視」「アジャイル=柔軟重視」。設問の前提で判断を切り替える。
フルレングス試験2 (日本語) 25

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