★ある企業では、顧客に技術サービスを提供するために外部要員を利用していました。新しいプロジェクト・マネジャーが着任すると、チームは専門要員を採用してコスト削減を図りました。一部のステークホルダーからサービス提供に時間がかかりすぎると不満の声が出ています。この問題に対処するために、プロジェクト・マネジャーは何をすべきでしょうか?「ステークホルダーにプロジェクトのアプローチについて理解してもらう。」「不満を抱えているステークホルダーと一緒にコミュニケーション計画をレビューする。」「運用方針を見直してステークホルダーに改善計画を伝える。」

→ステークホルダーにプロジェクトのアプローチについて理解してもらう。

ステークホルダーと話をして不満への対応について説明すべきです。

その他の選択肢は誤りです。  コミュニケーション計画をレビューしてもサービス提供時間については分かりません。外部要員と再契約しても提供時間の問題が改善するとは限りません。

理由:ステークホルダーの理解を得ることが最優先

この問題は、「体制・方針変更によって生じたステークホルダーの不満」がテーマです。
つまり、根本原因は “方針変更の目的や効果を、ステークホルダーが理解していないこと” にあります。

そのため、まず必要なのは「認識合わせ」=ステークホルダーの教育・説明 です。


🔹 状況を整理すると

  • 外部要員をやめて、内部専門要員を採用する方針に変更した。
  • 結果的に、サービス提供に時間がかかるようになった。
  • ステークホルダーからは「遅い」「非効率」と不満の声。

しかしチームの目的は「長期的なコスト削減」であり、短期的な速度低下は想定内のはず。
つまり、方針の意図・背景をステークホルダーが理解していないのです。


🔹 PMの最初の行動

PMBOK第7版では、「ステークホルダー・エンゲージメントの原則」においてこう述べています:

“ステークホルダーとの信頼関係は、透明性・説明責任・理解の共有によって築かれる。”

したがって、最初のステップは「修正」や「再計画」ではなく、
ステークホルダーがプロジェクトのアプローチと目的を正しく理解できるようにすることです。


❌ 他の選択肢が不正解な理由

「不満を抱えているステークホルダーと一緒にコミュニケーション計画をレビューする」

→ コミュニケーション計画は情報の流れを定義するものであり、
 プロジェクトのアプローチ(戦略・方針)を理解させるツールではない
 この時点で必要なのは「説明」や「認識の統一」であって、手順の見直しではない。


「運用方針を見直してステークホルダーに改善計画を伝える」

→ まだ「方針自体が誤っている」とは限らない。
 まずは「方針が理解されていない」だけかもしれない。
 したがって、いきなり方針を変えるのは時期尚早。


🧭 PMP試験での原則(重要!)

PMP試験では、「まず何をすべきか?」と問われた際の黄金ルールがあります:

  • “理解されていない” → 説明・教育(inform / educate)
  • “誤解されている” → 対話・調整(engage / align)
  • “計画と異なる行動” → 計画の修正(update / change)

このケースはまさに「理解されていない」段階です。
したがって、「理解を得る(explain / ensure understanding)」が最初のステップになります。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験で「ステークホルダーの不満」「戦略変更」「方針転換」といったワードが出たときは、
いきなり計画を直すのではなく、
まず“なぜそうしているのか”をステークホルダーに説明する行動が正解になることが多いです。


🧩 まとめ

外部要員から内部採用に変えたことで、ステークホルダーが「遅い」と不満を持っている場合、
PMはまず、プロジェクトのアプローチや方針変更の目的を明確に説明し、理解を得る。

それにより、認識のズレを解消し、信頼と協働関係を回復できる。

フルレングス試験1 (日本語) 127

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