★大規模プロジェクトの終了間際に、提供サービスに関する技術報告書の一部がまだ用意できていないことが判明しました。プロジェクト・マネジャーはチーム・メンバーに不足文書の提出を求めましたが、チームは自分たちの作業はすでに完了したと主張しています。PMはこの問題にどう対処すべきでしょうか?「RACIチャートを参照して役割責任を確認する。」 「作業リストについて話し合ってチームが必要な作業を理解しているか確認する。」 「すべての前提条件と制約条件を前提条件ログに入力する。」

→RACIチャートを参照して役割責任を確認する。

RACIチャートは、役割責任を明確化し、割り当てられた作業や文書の確認に使えるツールです。プロジェクト・マネジャーはRACIチャートを参照して責任者を特定し、不足文書の問題に対処すべきです。

理由

この設問の本質は、**「責任の所在があいまいな状態」**にあります。
チームは「自分たちの作業は完了した」と主張しており、
一方でPMは「まだ成果物(技術報告書の一部)が未提出」と認識しています。

つまり、「誰がその文書を作成・提出する責任を持っているのか」が明確でない状態です。

このような場合、PMが最初にすべきことは、
役割と責任を明確化することです。

PMBOK(第6版・第7版)では、
プロジェクトの役割・責任・権限・説明責任を定義するツールとして
RACIチャート(Responsibility Assignment Matrix) を用いることが推奨されています。

RACIとは:

  • R(Responsible):実行責任者
  • A(Accountable):最終責任者(承認者)
  • C(Consulted):助言・確認を行う者
  • I(Informed):報告を受ける者

このチャートを参照すれば、
「その技術報告書の作成・提出責任を誰が負うのか」
を客観的に確認でき、混乱を解消できます。

したがって、PMはまず RACIチャートを参照して役割と責任を確認するのが正しい行動です。


❌ 他の選択肢が誤っている理由

  • 「作業リストについて話し合ってチームが必要な作業を理解しているか確認する。」
    → これは教育的・対話的なアプローチであり、一見よさそうに見えますが、
    今回は「誰が担当すべきか」という責任の不明確さが問題です。
    単に話し合っても根拠がなく、主観的な意見のぶつかり合いになるだけです。
    まずRACIなどの公式な責任定義ドキュメントを確認すべきです。
  • 「すべての前提条件と制約条件を前提条件ログに入力する。」
    → これはまったく別の文脈です。
    前提条件ログは「何が真であると仮定して進めるか」を記録するツールであり、
    現在発生している「成果物の責任所在問題」には関係がありません。

💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験では、チーム間やステークホルダー間で「誰の責任か」不明な状況が出た場合、
次の手順を意識すると正解を導きやすいです:

  1. 役割・責任を定義したドキュメントを確認する(例:RACI、資源マネジメント計画書)
  2. 事実関係を基に関係者と共有する
  3. 必要なら責任の再割り当てや計画更新を行う

つまり、「まずは確認 → その後で行動」の順序が大切です。


まとめ:

チームが「自分たちの作業は終わった」と主張しているのは、
責任範囲が不明確なサイン。

まず RACIチャートを参照し、誰が技術報告書の提出責任を持つのか確認する のが、
PMとして最も適切な第一歩です。

フルレングス試験1 (日本語)45

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