★★プロジェクト・チームのベテラン・メンバーが、新人メンバーとの問題を抱えており、プロジェクト・マネジャーに助言を求めました。PMはどうすべきでしょうか?「対立解消モデルの適用方法についてベテラン・メンバーにコーチングを行う。」「デイリー・スタンドアップで新人メンバーと議論するようベテラン・メンバーに指示する。」

→対立解消モデルの適用方法についてベテラン・メンバーにコーチングを行う。

ベテラン・メンバーと相談して対立解消戦略を考え、その実行方法についてコーチングを行います。
その他の選択肢は誤りです。
対立の原因を新人メンバーのパフォーマンスだと決めつけるのは危険です。
デイリー・スタンドアップは問題解決の場ではありません。
両者の関係を引き離しても根本的な解決にはなりません。

理由(なぜこの選択肢が正しいのか)

この状況は、チーム内の個人間対立(人間関係コンフリクト)が発生しており、
しかもベテラン・メンバーがPMに助言を求めてきた段階
です。

つまり、PMが直接介入して解決を主導するのではなく、
本人が自ら対立を建設的に解消できるよう支援(コーチング)することが最も効果的です。

PMBOKおよびPMIのリーダーシップ原則では、
リーダーはチームメンバーの自律的問題解決能力を高めるために「コーチングとメンタリング」を行うことが推奨されています。

「対立解消モデル(Conflict Resolution Model)」とは、たとえば以下のようなスタイルを状況に応じて使い分ける考え方です:

  • 撤退/回避(Withdraw/Avoid)
  • 鎮静/適応(Smooth/Accommodate)
  • 強制/指示(Force/Direct)
  • 妥協/和解(Compromise/Reconcile)
  • 協働/問題解決(Collaborate/Problem Solve)

PMがこのモデルを用いてどのアプローチを選ぶのが適切かをコーチングすることで、
ベテラン自身が新人との関係を主体的に修復できるようになります。


その他の選択肢が誤りである理由

❌ 「デイリー・スタンドアップで新人メンバーと議論するようベテラン・メンバーに指示する。」

これは公の場での対立を助長するリスクがある行為です。
デイリー・スタンドアップ(Daily Stand-up)は、チームの進捗確認・障害共有・短期的計画調整の場であり、
個人間の感情的対立を解消する場ではありません。

そのような議論を日次ミーティングで行うと、

  • チーム全体の雰囲気が悪化し、心理的安全性が損なわれる
  • 問題の本質が「個人攻撃」にすり替わる
  • 新人メンバーが委縮し、学習機会を失う
    といった副作用を招きます。

したがって、PMは「場の設定」を誤るのではなく、個別コーチングで解決能力を育てるべきです。


ワンポイントアドバイス

PMP試験では、「PMがすぐに介入して解決する」よりも、
チームが自律的に問題を解決できるよう支援する姿勢が正解になる傾向があります。

  • チームが未成熟 → PMが介入・ファシリテート
  • チームが成長中/成熟中 → コーチングして自律を促す

この設問では、ベテランメンバーが相談してきているため、
自ら問題を解決する力を伸ばすタイミングとして最適です。


まとめ

  • 状況:ベテランが新人との対立でPMに助言を求めた
  • 問題の性質:人間関係コンフリクト(個人間)
  • PMの行動:自ら解決せず、対立解消モデルを基にコーチングして解決を支援する
  • 誤りの選択肢は、場を誤って対立を悪化させる対応。

🟩 ワンポイント:

PMP試験で「対立」が出たら、
「PMが解決する」より「チームが解決できるよう導く」が正解パターン。

ミニ試験11(日本語)14

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