プロジェクト・マネジャーは、プロジェクトの実施フェーズでチーム・リーダー退職の知らせを受け、プロジェクト・スポンサーは後任者を推薦しました。プロジェクト・マネジャーは、この変化への対応としてまず何をすべきでしょうか?「推薦された後任者の能力レベルを確認する。」 「変化によるプロジェクト・ベースラインへの影響を確認する。」 「変更マネジメント計画書に従ってこの変化を文書化する。」 「コミュニケーション・マネジメント計画書を更新してこの変化を反映する。」

→変化によるプロジェクト・ベースラインへの影響を確認する。

いかなる意思決定であろうと、その前に退職によるプロジェクトのスコープ、スケジュール、予算への影響を評価し、それに基づき対応を決定します。影響の大きさは、プロジェクトの複雑さに比例するでしょう。場合によってはベースラインの変更が必要になるかもしれません。

その他の選択肢は誤りです。

後任者の能力レベルの確認は、変化の影響を理解して対策を決め必要な能力が分かった段階で行うことです。

変化の文書化は、ベースラインの変更が必要な場合に行うべきことです。

コミュニケーション・マネジメント計画書の更新は、メンバー変更後にやるべきことです。

理由

この場面では、チーム・リーダーの退職と後任推薦という「重大な人的変化」が発生しています。
しかし、スポンサーが後任を推薦している時点で、これはすでに「検討すべき変更提案」として具体化しており、プロジェクト・マネジャーはその提案がプロジェクト全体にどんな影響を与えるかをまず確認しなければなりません。

PMBOKでは、変更要求を受けた際に最初に行うのは「影響分析(Impact Assessment)」です。
つまり、

  • この変更が**スケジュール(期間)**に影響するか
  • **コスト(予算)**に影響するか
  • 品質・成果物・チームのパフォーマンスに影響が出るか
    を確認するのが、PMの最初の責務です。

この分析がなければ、変更を承認すべきか否かの判断ができないため、まずベースラインへの影響確認を行うことが最も適切な第一歩となります。


他の選択肢が誤っている理由

  • 「推薦された後任者の能力レベルを確認する」:
    後任者の力量確認は重要ですが、それは「変更が承認された後」に実施すべき行動です。
    承認前に評価を始めるのは、統合変更管理プロセスの順序を無視しており、非公式な変更になってしまいます。
  • 「変更マネジメント計画書に従ってこの変化を文書化する」:
    文書化は変更要求プロセスの初期ステップですが、今回のようにスポンサーから正式に変更提案があった時点では、PMはまず影響分析を行って意思決定材料を整えることが優先されます。
    つまり、「記録」よりも「影響確認」が先です。
  • 「コミュニケーション・マネジメント計画書を更新してこの変化を反映する」:
    これは変更が正式に承認・実施された後の対応です。
    承認前に計画書を更新するのは、プロジェクト統制の観点から誤りです。

ワンポイントアドバイス

PMP試験では、「まず何をすべきか(First)」という問いで迷ったら、
**“考える前に行動しない”**という原則を意識しましょう。

つまり、

  • 変更が提案されたら → まず影響を分析する
  • その後に → 承認 → 計画更新 → 実施

この順序をしっかり押さえておくと、どんな変更系の問題にも対応できます。


まとめ:
今回のポイントは、

「変更を受けたらすぐに行動ではなく、まず影響を確認」
という PMPの統合変更管理プロセスの基本原則を問う問題です。

 

ミニ試験15(日本語)3

コメント

タイトルとURLをコピーしました