→要求トレーサビリティ・マトリックス
要求トレーサビリティ・マトリックスは、顧客要件と成果物の関係を示した文書で、プロジェクトを通して新たな情報を追記する場合もあります。
ビジネス・ケースは、プロジェクトへの投資対効果を示す文書です。
プロジェクト憲章は、スポンサーがプロジェクトを正式に認可し、組織の資源をプロジェクトで使う権限をプロジェクト・マネジャーに与える文書です。
責任分担マトリックスは、プロジェクト作業の担当者を示す表です。
理由(なぜこの選択肢が正しいのか)
「要求トレーサビリティ・マトリックス(Requirements Traceability Matrix:RTM)」は、
顧客ニーズ(要求)と成果物の関係を明確に対応付けるための文書です。
PMBOKでは、RTMの目的を次のように定義しています:
要求がプロジェクトの成果物やテスト、検証活動にどのように関連しているかを明確に示す。
要求がどの工程で満たされているかを追跡可能にする。
したがって、仕様書や要件定義が不足して成果物の妥当性確認が難しい状況において、
RTMを作成・参照することにより、顧客要求がすべて正しく反映されているかを確認できるようになるのです。
また、RTMは要件変更の影響分析にも使われるため、
顧客要求を文書化して受入基準を定めるうえで欠かせない管理ツールです。
その他の選択肢が誤りである理由
❌ 「ビジネス・ケース」
ビジネス・ケースは、プロジェクトの立ち上げ時に作成される文書であり、
**なぜそのプロジェクトを実施するのか(ビジネス上の正当性)**を示すものです。
ROI(投資対効果)やコスト・ベネフィット分析などを含みますが、
個別の顧客要件や成果物との対応関係までは示しません。
❌ 「プロジェクト憲章」
プロジェクト憲章(Project Charter)は、プロジェクトを正式に承認し、
PMに権限を与える文書です。
高レベルの要求や目的は記載されますが、
個々の要件を追跡したり成果物と対応付けたりする詳細レベルの情報は含まれません。
❌ 「責任分担マトリックス(RAM)」
RAMは、WBS要素や成果物に対して**誰が責任を持つか(RACIなど)**を示す文書です。
要求と成果物の関係を示すものではなく、人的な責任関係の整理ツールです。
ワンポイントアドバイス
PMP試験では、「顧客要求」「妥当性確認」「受入基準」などのキーワードが出た場合、
**RTM(要求トレーサビリティ・マトリックス)**を答えるのが鉄則です。
RTMのキーワードは以下の通り:
- 顧客要求を整理・管理
- 成果物と対応づけ
- 変更の影響を分析
- 妥当性確認・検証に活用
まとめ
- 正解: 要求トレーサビリティ・マトリックス
- 理由: 顧客要求と成果物の対応を明確にし、妥当性確認を可能にする文書。
- 誤答:
- ビジネス・ケース:プロジェクトの正当性を示す。
- プロジェクト憲章:承認と高レベル目標を定義。
- 責任分担マトリックス:人とタスクの責任関係を定義。
🟩 ワンポイント:
「要求」「受入基準」「妥当性確認」= RTM(要求トレーサビリティ・マトリックス)。
PMP試験ではこの3語が出たら、ほぼ反射的にRTMを選んでOKです。
ミニ試験12(日本語)8

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