★★プロジェクト・マネジャーはプロジェクトの実行中に、重要なメンバーが間もなくプロジェクトから離脱するとの連絡を受けました。プロジェクト・マネジャーはまず何をすべきでしょうか?「ステークホルダーに逐次情報を提供するために会議を設定する。」 「次のレビュー会議でステークホルダーに情報を知らせる。」 「プロジェクト資源に関するこのリスクをリスク登録簿に記録する。」 「資源の平準化を要求する。」

→資源の平準化を要求する。

資源平準化は、作業量のバランスを取り、資源制約の影響を最小限に抑えるために、タスクに対する資源の割り当てを調整するプロジェクトマネジメント技法です。これは、重要なメンバーが間もなくプロジェクトから離脱することをプロジェクトの実行中に知ったときに講じる処置として最も適切です。資源平準化を要求すれば、この問題に先回りで対処して、当該メンバーの離脱がプロジェクトに及ぼす影響を最小限に抑えることができます。

その他の選択肢が誤りなのは、妥当または効果的とは言えないからです。この情報を提供するためだけに会議を設定する必要はありません。この変化に関する情報をステークホルダーに提供するのを次回のレビュー会議まで待ってしまうと、プロジェクトが遅延する可能性があります。リスク登録簿を更新するのは大事ですが、この問題への対処としては十分ではありません。

理由

この設問では、「重要なメンバーが間もなく離脱する」とあります。
つまり、これは**潜在的な可能性ではなく、確定したイベント(既に決まっている事実)**です。

そのため、これは**リスクではなく“資源の制約(Resource Constraint)”**として扱う必要があります。

PMの最初の行動は、この制約に対してスケジュールやリソース割り当てを調整することです。
その代表的なテクニックが 資源平準化(Resource Leveling) です。


🔹 資源平準化とは

資源平準化とは、

「資源の利用可能量に合わせてスケジュールを調整し、資源の過負荷や不足を防ぐ手法」

です。

つまり、

  • 離脱するメンバーの作業を他メンバーに再配分したり
  • スケジュールを変更して負荷をならしたり
  • 代替要員をアサインする余地を検討したり

といった行動がここで求められます。

PMBOK第6版・第7版でも、資源平準化は「実行中プロセスの修正アクション」として明示されており、
確定的なリソース変更に対して最初に行う調整アクションです。


❌ 他の選択肢の誤りの理由

「プロジェクト資源に関するこのリスクをリスク登録簿に記録する。」

→ この時点で「離脱」が確定事項なので、「リスク」(まだ起きていない可能性)ではありません。
 既に起きることが決まっているため、「課題(Issue)」として扱うべきです。
 リスク登録はタイミングが遅い対応になります。


「ステークホルダーに逐次情報を提供するために会議を設定する。」

→ 情報共有は重要ですが、まずは**実務的な対処(スケジュール・リソースの調整)**を行うことが優先です。
 影響を緩和したうえで報告するのが正しい順序です。


「次のレビュー会議でステークホルダーに情報を知らせる。」

→ 「次の会議まで待つ」のは悪手。
 リソース離脱は緊急性が高いため、即時対応が必要です。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験でよく出る混乱ポイントは、
「これはリスクか?課題か?」という判断です。
次のように区別すると覚えやすいです👇

状況対応分類最初の行動
まだ起きていない(可能性)リスクリスク登録簿に記録する
すでに起きた・起きることが確定している課題(Issue)または制約(Constraint)是正処置(Corrective Action)=例:資源平準化

この問題では、“離脱が確定”しているため課題扱い → 是正処置(資源平準化) が正解になります。


✅ まとめ

  • 正答:資源の平準化を要求する。
  • 理由:重要メンバーの離脱は確定事項であり、リスクではなく資源制約。スケジュールとリソースを調整する「資源平準化」が適切な初動。
  • 誤答理由:他の選択肢は分析や報告であり、即時的な是正処置にはなっていない。
  • ワンポイント
     💡「まだ起きていない=リスク」
      「もう起きる=課題」
     課題には“是正アクション”、代表的なのが「資源平準化」。

フルレングス試験2 (日本語) 128

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