★ある企業は、プロジェクト成果を改善して市場での優位性を得るための社内アジャイル・チームを結成し、アジャイル経験豊富なプロジェクト・マネジャーを採用しました。プロジェクト・マネジャーはまず何をすべきでしょうか?「アジャイル・プロジェクト実践者の採用活動をする。」 「アジャイル・プロジェクトマネジメント・オフィス(PMO)を設置する。」 「アジャイル・プロジェクトの立上げ時期を決める条件を設定する。」 「過去のプロジェクトについてレトロスペクティブ分析を行う。」

→アジャイル・プロジェクトの立上げ時期を決める条件を設定する。

実際にアジャイル・プロジェクトを立ち上げる前に、アジャイル方法論の理解、トレーニングの実施、適切なプロジェクトの選択、アジャイル原則を支える組織文化の醸成などが必要です。

その他の選択肢は誤りです。

アジャイル実践者の採用は、アジャイル・プロジェクトの立上げ後にすることです。

アジャイルPMOの設置もアジャイル・プロジェクトを開始してから検討すべきです。

レトロスペクティブは、スプリント終了時に行い次のスプリントでの改善案を決めるものです。

理由

この問題の本質は、「アジャイルチームを新設し、これからどのようにプロジェクトを始めるか」という導入初期段階にあります。
PMがまず行うべきことは、すぐに活動を開始することではなく、アジャイル・プロジェクトを立ち上げるための条件(トリガー)を明確にすることです。

つまり、アジャイル実践を行うにあたって、次のような問いに答えられる状態をつくるのが最初の仕事です:

  • どのような種類のプロジェクトがアジャイルに適しているのか?
  • 組織としてどんな条件(人材、ツール、顧客関与など)が整えば立ち上げてよいのか?
  • プロジェクトを立ち上げる判断基準は何か?

このような**立ち上げ条件(Readiness Criteria)**を定めることで、
企業がアジャイルを無秩序に導入して混乱することを防ぎ、
「アジャイルをいつ・どう使うか」を判断できる基準を整備できます。


誤りの選択肢と理由

「過去のプロジェクトについてレトロスペクティブ分析を行う。」

確かにアジャイルでは継続的改善が重要ですが、
この設問では「新しくアジャイルチームを結成した」段階であり、
まだアジャイルとしてのプロジェクト実績がない状態です。
したがって、分析すべき「過去のアジャイル・プロジェクト」は存在しません。
分析よりも先に、導入の条件と体制づくりを行うべき段階です。


「アジャイル・プロジェクト実践者の採用活動をする。」

チームはすでに結成済みなので、追加採用はPMの最初の優先事項ではありません。
採用活動はPMの責務というよりも組織運営(人事)側の役割に近い行動です。


「アジャイル・プロジェクトマネジメント・オフィス(PMO)を設置する。」

PMOの設置は、組織全体でのアジャイル標準化・ガバナンスのフェーズにあたります。
現時点はまだパイロット導入の初期であり、標準化は時期尚早です。
まずは条件や成功パターンを明らかにしてから、PMOによる展開が適切です。


🟩 まとめ

区分選択肢判断理由
✅ 正解アジャイル・プロジェクトの立上げ時期を決める条件を設定する。アジャイル導入初期では「いつ立ち上げるか」の基準を整備することが最優先
過去のプロジェクトについてレトロスペクティブ分析を行う。まだアジャイル実績がなく、分析段階ではない
アジャイル・プロジェクト実践者の採用活動をする。チーム結成済みで、採用はPMの直接業務ではない
アジャイル・プロジェクトマネジメント・オフィス(PMO)を設置する。標準化フェーズの対応で、初期には時期尚早

💡 ワンポイント:

アジャイル導入初期は、「すぐに始める」よりも「いつ始めるべきかを定義する」。
つまり、条件づくりと環境整備が最初の一歩です。

ミニ試験12(日本語)3

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