★★進行中のプロジェクトのチーム・メンバーは、2か国から参加しており両者から不満の声が上がっています。A国側メンバーは、B国側の返答が遅いせいで頻繁にスケジュールが遅れると訴えています。B国側メンバーは、ワークライフ・バランスが大事であり、意思決定の前にもっと検討が必要だと考えています。PMはどうすべきでしょうか?「チーム憲章をメンバーと改めて確認する。」 「コミュニケーション・マネジメント計画書を再確認する。」 「メンバーに異文化理解を求める。」 「誤解の根本原因を調べる。」

→チーム憲章をメンバーと改めて確認する。

チーム憲章は、メンバーに求められる行動を明確化するために、チームで合意した価値観や運営上のルールを記録したものです。プロジェクト・マネジャーは、チーム憲章を確認してチームの期待を明確化した上で両者の不満に対処すべきです。
コミュニケーション・マネジメント計画書は、コミュニケーションの頻度や手段を定義するものなので今回は必要ありません。
また、誤解や異文化理解が原因でもありません。

理由(なぜこの選択肢が正しいのか)

本件は、多国籍チームにおける価値観の違いによる対立が発生している状況です。
A国側は「返答が遅い」と不満を持ち、B国側は「慎重な検討やワークライフバランスを重視」しています。
どちらの立場も間違っておらず、根本問題は「チームとしての行動基準が共有・合意されていない」ことです。

PMBOKやアジャイル実務ガイドでは、**チーム憲章(Team Charter)**を用いて

  • チームの価値観
  • コミュニケーションの期待
  • 意思決定の方針
  • 行動規範

を明文化し、全員の合意を得ることを推奨しています。
したがって、このような文化的摩擦が生じた場合、チーム憲章を再確認して共通認識を取り戻すのが最適な対応です。


その他の選択肢が誤りである理由

❌ 「コミュニケーション・マネジメント計画書を再確認する。」

この計画書は、情報の共有方法・頻度・責任者を定めた文書です。
しかし、本件の問題は「連絡手段」ではなく、文化的価値観の違いによる仕事の進め方・スピード感の不一致です。
つまり、根本原因は「情報伝達の設計」ではなく「チーム内の行動基準のズレ」であり、
解決にはチームの行動規範を明確にするチーム憲章の見直しが必要です。


❌ 「メンバーに異文化理解を求める。」

異文化理解を促すことは大切ですが、それを求める前に、共通ルールを明確にすることが先です。
チーム憲章が整備されていない状態で「お互い理解し合いましょう」と言っても、
抽象的な呼びかけに終わり、実際の行動変化につながりません。
したがって、まずは「どのように意思決定し、どのようなスピード感で進めるのか」をチームとして再合意することが優先です。


❌ 「誤解の根本原因を調べる。」

根本原因分析は有効な手法ですが、このケースではすでに原因が明確です。

  • A国側:レスポンスが遅いことへの不満
  • B国側:慎重さ・ワークライフバランスを重視
    つまり、原因は「文化的価値観の違い」であり、これ以上分析をしても進展はありません。
    今必要なのは分析ではなく、違いを認識したうえでチームとしてどう行動するかを定義し直すことです。
    そのためには、チーム憲章の再確認が最も効果的です。

ワンポイントアドバイス

PMP試験では、「対立」や「文化的摩擦」の問題が出たとき、
原因が明確な場合はすぐに「ルール・合意事項(チーム憲章)」の見直しへ進むのが鉄則です。

  • 原因が不明 → 「根本原因を調べる」
  • 原因が明確(価値観のズレなど) → 「チーム憲章を再確認する」

まとめ

  • 状況:文化の違いにより多国籍チーム間で不満が発生
  • 問題の本質:チームとしての行動規範・期待値が共有されていない
  • PMの行動:チーム憲章を改めて確認し、共通ルールを再合意する
  • 他の選択肢は、原因分析や対症療法にとどまり、根本的なチーム整合には不十分

👉 正解:チーム憲章をメンバーと改めて確認する。

 

ミニ試験10(日本語)5

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