製品開発プロジェクトで、設計上の問題が生じたのをきっかけに、チームは設計フェーズのアプローチを予測型から反復型へ切り替えました。アプローチの移行を円滑化するために、プロジェクト・マネジャーは何をすべきでしょうか?「今後の複数イテレーションの計画を立てるためにチームとのワークショップを企画する。」「プロダクト・マネジャーと面談して今後のユーザー・ストーリーを分析する。」「プロダクト・マネジャーと協力してイテレーションの回数を決める。」

→今後の複数イテレーションの計画を立てるためにチームとのワークショップを企画する。

予測型から反復型のアプローチに移行する意義をチームが理解することが大事です。今後の進め方についてチームと一緒に議論することで移行を円滑化できるでしょう。

その他の選択肢も反復型アプローチに必要なタスクですが、移行の円滑化という意味ではワークショップの企画が妥当でしょう。

理由

この問題では、設計上の問題をきっかけにアプローチを 予測型(Predictive)から反復型(Iterative) へ切り替えています。
つまり、これまでの「上流で全体設計 → 下流で一括実装」という進め方をやめ、
小さく作って検証・改善を繰り返す スタイルに移行する段階です。

この移行をスムーズに行うには、次の2点が必要です:

  1. チームが反復型(イテレーション)でどう働くか理解し、合意すること
  2. イテレーション単位で価値を届けるための計画と調整を行うこと

これらを実現する最も効果的な方法が、

チーム全員でのワークショップ開催(共同計画) です。

このワークショップで以下を話し合います:

  • イテレーションの目的・期間・ゴール
  • 作業分割(バックログやタスクの洗い出し)
  • フィードバックサイクルの仕組み
  • 品質基準や「Doneの定義(DoD)」の明確化

PMBOK第7版およびアジャイル実務ガイドでは、アプローチ変更時に推奨される行動として、

「チーム主導の共同計画(Collaborative Planning)」
が挙げられており、この選択肢がそれに該当します。


❌ 他の選択肢の誤りの理由

「プロダクト・マネジャーと面談して今後のユーザー・ストーリーを分析する。」

→ プロダクト・マネジャーと話すことは大切ですが、
 このフェーズで必要なのは“チーム全体での計画立案”です。
 個別面談では、チーム全体の理解・合意が得られず、移行の円滑化には不十分です。


「プロダクト・マネジャーと協力してイテレーションの回数を決める。」

→ イテレーションは「回数」ではなく「価値提供サイクル」で考えるもの。
 PMとプロダクト・マネジャーだけで決めるのはチームの自己組織化を阻害します。
 チームが自らのベロシティや能力を踏まえて、イテレーション計画を立てる必要があります。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験では「予測型 → アジャイル/反復型への移行」シナリオが頻出です。
その際のPMの基本行動は以下のように覚えましょう👇

フェーズPMがすべきこと間違えやすいNG行動
移行直後チームとの共同計画・ワークショップ開催管理者同士で調整するだけ
チームが戸惑っているアジャイル原則や反復型手法の教育・メンタリング手順書で統制しようとする
ステークホルダーが懸念頻繁なレビューと透明性の確保詳細な報告書で管理

✅ まとめ

  • 正答:今後の複数イテレーションの計画を立てるためにチームとのワークショップを企画する。
  • 理由:反復型アプローチへの移行では、チーム全体の理解と共同計画が不可欠。PMはその場をファシリテートすべき。
  • 誤答理由:他の選択肢はチームの自己組織化を妨げたり、個別調整レベルにとどまる。
  • ワンポイント
     💡 アジャイルや反復型では「チームで計画を立てる」ことが成功の鍵。
     PMは調整者ではなくファシリテーターとしてチームの自律を支援する。

フルレングス試験2 (日本語) 137

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