ある画期的なプロジェクトでは、人工知能(AI)を利用して新製品開発に使う化合物を特定しようとしています。AI処理を行うフェーズの所要期間見積りは3日から2週間と幅があり成果も予測不可能です。このプロジェクトの主目標は、予算厳守で2か月間以内に最低でも1つの製品仕様を開発することです。PMは、予算を有効に使って最大のビジネス価値を生むためにどんな方策を取るべきでしょうか?「仕様策定のイテレーションがプロジェクト全体期間の50%を超えないようにする。」 「AI処理のコストがプロジェクト全体予算の25%を超えないようにする。」 「開発ゴールの分析と優先順位付けのためのイテレーションがAI処理の直後になるように計画する。」

→開発ゴールの分析と優先順位付けのためのイテレーションがAI処理の直後になるように計画する。

この対応により最も価値のあるタスクに残りの予算を集中できます。

その他の選択肢は誤りです。

仕様策定の期間を限定しても、予算内でビジネス価値を最大化するという課題の解決にはなりません。また、AI処理の所要期間は予測不可能なので期間のコントロールは難しいです。

AI処理のコストを限定するのも難しくかつ有効ではないと考えられます。AI処理はプロジェクトに不可欠な要素であり、また予測できないので予算制限では最善の成果が得られない恐れがあります。

仕様策定作業の所要期間を固定してしまうとAI処理の不確実性に対応できず、残りの予算でビジネス価値を最大化できない可能性があります。この方法では、柔軟性と適応性が必要とされるこのプロジェクトには対応できません。

理由

この問題の核心は、不確実性が高いフェーズ(AI処理)にどう対応し、限られた期間と予算内で最大の価値を引き出すかという点です。
AIによる処理フェーズは「成果が予測不可能」であり、「所要期間にも幅がある(3日〜2週間)」と明記されています。
つまり、リスクと不確実性を前提に、柔軟な計画で価値を最大化する戦略が求められます。

したがって、PMは:

  • AI処理の結果(=どんな化合物候補が得られるか)がわからない段階で先の作業を固定してしまうのではなく、
  • AI処理が終わった直後に、得られた結果を分析・評価し、最も価値の高い方向に焦点を当てるイテレーションを配置することが重要です。

このやり方により、

  • 不確実なアウトプットを最大限に活かし、
  • 無駄な開発や再作業を避け、
  • 限られた予算内で最大のビジネス価値を実現できます。

これはアジャイル型・実験型プロジェクトの原則である
「不確実なフェーズの直後に、価値評価と優先順位付けのサイクルを置く」
という考え方に基づく正しい対応です。


❌ 他の選択肢が誤っている理由

  • 「仕様策定のイテレーションがプロジェクト全体期間の50%を超えないようにする。」
    → 一見、時間配分の話に見えますが、問題の焦点は「不確実性への対応」と「価値最大化」です。
    単なる割合規制では、柔軟な学習と適応を妨げる恐れがあります。
    アジャイル的思考では、フェーズの長さよりも「学び→適応」の速さが重要です。
  • 「AI処理のコストがプロジェクト全体予算の25%を超えないようにする。」
    → コスト制御は重要ですが、この問題のキーワードは「成果が予測不可能」「最大のビジネス価値」。
    AI処理の成果が出ないと後続工程が成り立たないため、固定的なコスト制限を設けるのは適切ではありません。
    むしろ、結果を見てから投資判断する柔軟性が必要です。

💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験では、以下のようなパターンを覚えておくと判断がしやすいです:

状況PMの取るべき方策
結果が予測不能なフェーズがある結果を得た直後に分析・優先順位付けフェーズを置く
限られた予算で価値最大化を目指す適応型(アジャイル)計画で、成果を見てからリソース配分を決める
実験的・探索的プロジェクト(例:AI・研究開発)小さな反復(イテレーション)で検証・学習・調整を繰り返す

まとめ:

不確実なAI処理の後で、すぐに成果を分析し、
最も価値の高い開発方向にフォーカスすることで、
限られた時間と予算を効果的に使い、最大のビジネス価値を生み出せる。

したがって、PMは 「開発ゴールの分析と優先順位付けのためのイテレーションがAI処理の直後になるように計画する」 のが最も適切です。

フルレングス試験1 (日本語)54

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