サプライヤーと顧客は、販促品の提供プロジェクトの契約を進めており8割がた合意しています。予算と納期は決定していますが、顧客としては納品間際にできうる限りスコープを拡大してプロジェクトのビジネス価値を最大化したいと考えています。PMはどうすべきでしょうか?「一定数のイテレーションを追加して動的スコープ契約を提案する。」「変更管理プロセスを契約書に記載する。」

→一定数のイテレーションを追加して動的スコープ契約を提案する。

これにより納品間際の追加努力を固定コストで実現できます。
その他の選択肢は誤りです。
契約書に補遺や変更管理プロセスを追加する案は、柔軟性に欠け顧客のニーズに対応しきれません。
人員の追加は予算が固定なので難しいかもしれません。

理由(なぜこの選択肢が正しいのか)

顧客が「納品間際にスコープを拡大してビジネス価値を最大化したい」と考えている場合、
従来型の固定スコープ契約では柔軟に対応できません。
このようなケースでは、**アジャイル型契約(動的スコープ契約:Agile or Adaptive Contract)**が有効です。

この契約の考え方では、

  • 納期とコストを固定し、
  • スコープを可変とする(優先順位に応じてリリース内容を決定する)
    という形を取ります。

PMは、スプリント(またはイテレーション)数を固定し、スコープを適応的に調整する方式を提案することで、
顧客の柔軟な要求に応えつつ、予算や納期の枠組みを維持できます。

つまり、「変更を許容するための契約構造そのものを設計する」というのがPMの正しい対応です。


その他の選択肢が誤りである理由

変更管理プロセスを契約書に記載する

  • これは予測型(ウォーターフォール型)プロジェクトでは有効な方法ですが、
     本問は「顧客が納品間際にスコープを拡大したい=変化を前提とした要望」です。
  • 変更管理プロセスを契約に明記しても、アジャイルのように迅速かつ反復的な変更対応はできません。
  • よって、変化を前提にしたアプローチとしては不十分です。

ワンポイントアドバイス

顧客が「価値最大化」「柔軟なスコープ変更」を求めているときは、
PMは**“変更を管理する”のではなく、“変化を許容できる枠組みを設計する”**ことが求められます。
これが、**アジャイル契約(Dynamic Scope Contract)**の本質です。

ミニ試験13(日本語)12

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