→組織のビジネス・ニーズに基づいて顧客の期待をマネジメントする。
プロジェクト・リーダーは、組織の方針に従って意思決定すべきです。
その他の選択肢は誤りです。顧客の期待に応えるためにリリース計画を修正することはあってもスプリント計画を見直すことはありません。修正を受け入れる前に、新たな要求がプロジェクトのスケジュールや予算に与える影響を周知して顧客の期待をマネジメントする必要があります。
理由(なぜこの選択肢が正しいのか)
このシナリオでは次の条件がポイントです。
- プロジェクトはすでに実行中。
- 顧客の要望で「新しい技術をバックログに追加」した。
- それにより成果物への大幅な変更が必要になった。
つまり、顧客の要求がプロジェクトのスコープやビジネス目的を揺るがすレベルの話です。
ここでPMがすべきは「すぐに受け入れて変更を進める」ことではなく、
**“組織の戦略・ビジネスニーズと整合しているかを確認した上で、顧客の期待を適切にマネジメントする”**ことです。
PMBOKでは、顧客満足を高めることは重要ですが、
それが組織の目的・価値提案・リソース許容範囲と矛盾してはならないと明記されています。
したがってPMは、
- 変更の影響を評価し、
- 組織全体のビジネス優先順位に照らして妥当かを判断し、
- 顧客の期待を「現実的な方向」にマネジメントする、
というステップを踏むのが正解です。
🚫 その他の選択肢が誤りである理由
- 「新たな要求を受け入れて、リリース計画変更のための会議を設定する。」
→ これは一見アジャイル的ですが、この問題文では「成果物への大幅な変更」が伴うため、
顧客要求をそのまま受け入れると、ビジネス価値や組織戦略との不整合を引き起こすリスクがあります。
PMは「顧客の声を尊重しつつも、まずは組織の方向性に照らして調整」すべきです。
つまり、変化の受け入れよりも整合性確認が先。 - 「柔軟性を持って新たな課題を受け入れるようプロジェクト・チームに働きかける。」
→ チームへの働きかけは間接的で、顧客満足という目的に直結しません。
顧客が満足するのは「チームが柔軟だから」ではなく、「変更がビジネス上も価値ある形で管理される」ことによってです。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験では、「顧客満足」という言葉に飛びついて“すぐ要求を受け入れる”選択肢を選ぶと間違えやすいです。
正しいのは次の考え方です:
「顧客満足」と「ビジネス価値の維持」の両方を満たすことがPMの仕事。
つまり、顧客要求が大きな変更を伴う場合は、
- 組織の目的やROIに基づいて優先順位を再検討し、
- 顧客にその理由を説明し、期待をマネジメントする、
というアプローチが正解になります。
✅ まとめ
- 状況:顧客の新要求がプロジェクトに大きな影響を与える
- 課題:顧客満足と組織のビジネス目的の両立
- 適切な対応:ビジネス・ニーズに基づき顧客の期待を現実的にマネジメントする
👉 よって正解は:
「組織のビジネス・ニーズに基づいて顧客の期待をマネジメントする。」
ミニ試験7(日本語)15

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