→イニシアチブの目標に沿ったスコープ・マネジメント計画書を作成する。
プロジェクト計画の最初のステップは、スコープ・マネジメント計画書の作成です。ここでプロジェクトのゴール、目標、成果物を定義し、プロジェクトの範囲や制約条件も特定します。
その他の選択肢も大事ですが最初にやることではありません。ビジネス・ケース文書は、プロジェクトを正当化して資金を確保するために重要ですが、計画プロセスの最初のステップではありません。資源マネジメント計画書も、プロジェクトの成功に必要な資源を確保するために重要ですが、計画プロセスの最初のステップではありません。コミュニケーション・マネジメント計画書は、プロジェクトの進捗をステークホルダーに逐次報告し、ステークホルダーの期待をマネジメントするために重要ですが、やはり計画プロセスの最初のステップではありません。まずはスコープ・マネジメント計画書を作成することで、プロジェクト・マネジャーはプロジェクトを明確に定義し、プロジェクトのゴールと目標をプロジェクト関係者全員にはっきりと理解させることができます。
理由
一見すると、「ビジネス・ケースの作成」が最初のステップに思えますが、
この問題のポイントは「研究開発チームがすでに建設を“計画している”」という部分です。
つまりこのイニシアチブは、
- すでにビジネス・ケースが承認されており、
- プロジェクトが正式に立ち上がった(Initiatingは完了している)状態で、
- PMが「次に何をすべきか」を問われている
という前提の問題です。
したがって、PMがまず行うべきは「計画プロセス群」に入って最初に取り組む、
スコープ・マネジメント計画の策定です。
この計画書では、
- スコープの定義方法
- WBS(作業分解構造)の作成手順
- 受入基準の設定プロセス
- スコープの変更管理手順
を明確にし、プロジェクトが長期的・複雑であっても統制できる基盤を作ります。
研究開発施設の建設のような数年単位の大型プロジェクトでは、
最初に「スコープ定義の枠組み(どう定義・管理するか)」を固めることが、
後の計画や品質管理の出発点になります。
❌ 他の選択肢の誤りの理由
「イニシアチブの投資対効果(ROI)について述べたビジネス・ケース文書を作成する。」
→ ビジネス・ケースは「プロジェクト立ち上げ前(Pre-initiating)」の文書です。
問題文ではすでに「建設を計画している」と明言されており、
この段階ではすでに承認済みのイニシアチブです。
したがって、PMの責任範囲は「価値の正当化」ではなく「実行準備」に移っています。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験では、「PMがどの段階にいるか」を見抜くのがポイントです。
- まだ実行すべきかどうか決まっていない → ビジネス・ケース作成
- 実行が承認され、PMが任命された後 → 計画プロセス群の開始(スコープ・マネジメント計画など)
問題文に「計画している」「プロジェクトが始まる」「PMが任命された」などの表現があれば、
「すでに承認済み」=「計画フェーズに入っている」と判断します。
✅ まとめ
- 正答:イニシアチブの目標に沿ったスコープ・マネジメント計画書を作成する。
- 理由:問題文の前提(すでに建設を計画中)から、プロジェクトは承認済みであり、PMは計画フェーズに入っている。最初にすべきはスコープ定義の枠組みを固めること。
- 誤答理由:「ビジネス・ケース」は立ち上げ前の活動であり、PMの役割外の段階。
- ワンポイント:PMP問題では「プロジェクトは承認前か承認後か?」を読み取ることが最重要。承認後なら“計画書”、承認前なら“ビジネス・ケース”が正解になる。
フルレングス試験2 (日本語) 51

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