★プロジェクト・マネジャーは、プロジェクト終了時にはいつもレトロスペクティブ・セッションを実施しています。しかしスポンサーはこれを時間と予算のムダと見なし、今後のプロジェクトではレトロスペクティブを大幅に縮小するか、行わないように指示しました。この指示はどのような結果をもたらす可能性があるでしょうか?「将来プロジェクトでの改善案の特定より課題の議論を重視するようになる。」 「プロジェクトの一部の所見に基づくチームのプロセス改善の機会がなくなる。」

→将来プロジェクトでの改善案の特定より課題についての議論に焦点が移る。

レトロスペクティブを行わないと、将来プロジェクトの改善より課題を重視するようになり、チームは学習、適応、プロセス改善ができなくなる可能性があります。

その他の選択肢は誤りです。レトロスペクティブが時間のムダだと主張する人は、プロジェクトの特定の所見だけ見ればプロセスを改善できると考えているのかもしれませんが、レトロスペクティブの真の狙いはプロジェクト全体を振り返って改善点を特定することにあります。レトロスペクティブは内部チームによる振り返りと改善を主眼としていますが、ステークホルダーの所見も大事です。タイム・マネジメント計画の更新については対処すべき独立した問題であり、レトロスペクティブの有無とは無関係です。

理由

レトロスペクティブの目的は、「課題の共有」だけでなく、「その課題を踏まえた改善案の特定と次への適用」にあります。
しかし、スポンサーの指示で時間を短縮・縮小すると、

  • 表面的な課題の洗い出しや不満の共有だけで終わる
  • 改善策の議論や実行計画立案まで到達しない
    という状況になりがちです。

その結果、チームは「問題を話す場」は持てても、「改善のために行動を決める場」を失い、
プロジェクトマネジメントの成熟度が下がる可能性があります。


❌ 他の選択肢が誤りの理由

「プロジェクトの一部の所見に基づくチームのプロセス改善の機会がなくなる。」
→ 完全にレトロスペクティブを廃止した場合には正しいですが、
設問では「縮小または実施しない可能性」としており、完全にゼロとは限りません。
したがって、「改善の機会が減る」ではなく、「焦点が課題共有に偏る」という表現の方が正確です。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験では、「活動の廃止」よりも「活動の形骸化(本来の目的が果たせなくなる)」という微妙な違いを問う問題が多いです。
今回のように「縮小・形式化・短縮」などの言葉が出てきたときは、
目的が失われて“形だけ残る”リスクを読み取ると正解を導きやすくなります。


まとめると、
レトロスペクティブの縮小は「振り返りの場の消失」ではなく、
「課題を話すだけで終わり、改善に結びつかなくなる」という形で悪影響を及ぼす、
という理解がPMP的な正解です。

ミニ試験2 (日本語)9

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