→プロダクト・オーナーとステークホルダーに機能横断型メンバーの提供を求める。
→プロダクト・オーナーとステークホルダーにフルタイムのメンバーの獲得を要請する。
アジャイル開発プロジェクトでは、専任メンバーの配置が推奨されます。プロジェクト・マネジャーは、プロダクト・オーナーやステークホルダーと協力して、機能横断型かつフルタイムのメンバーを確保すべきです。
その他の選択肢は誤りです。
時間の使い方を記録してもプロジェクトの生産性は上がらないでしょう。
優秀な要員がいても他業務とかけもちしていればベロシティや期日遵守への影響は免れません。
メンバーの追加ができるとは限らない上に、場合によっては逆効果になります。
理由
アジャイル・プロジェクトの成功には、自己組織化された、専任かつ機能横断的なチームが不可欠です。
今回の問題では、メンバーが他の任務と掛け持ちしており、
その結果、ベロシティ(チームの生産性指標)が維持できないという課題が発生しています。
このような場合、プロジェクト・マネジャー(またはアジャイル環境ではスクラムマスター的役割)は、
チーム環境を最適化する責任があります。
したがって取るべき正しい行動は、
- フルタイムのチームメンバーを確保するよう交渉すること
- 複数分野のスキルを持つ(機能横断型)メンバーを確保して、他部門への依存を減らすこと
この2つを行うことで、チームが独立して仕事を進められるようになり、
安定したベロシティでイテレーションゴールを達成できるようになります。
また、PMPの観点では、これは「資源マネジメント(Resource Management)」および
「ステークホルダー・エンゲージメント」の領域に該当します。
❌ 他の選択肢の誤りの理由
「時間の使い方に優先順位をつけるためにメンバーに時間の使い方を記録するよう指示する。」
→ 一見、合理的に見えますが、これはマイクロマネジメント的アプローチです。
アジャイルでは、PMがメンバーの時間配分を監視するのではなく、
チーム全体で自己管理できる環境を整えるのが本質です。
根本原因(専任化されていない構造)を解決できないため、不適切です。
「資源ログを参照して優秀な要員が配置されていることを確認する。」
→ 資源ログ(Resource Breakdown Structureなど)を見ても、
問題は「リソースの質」ではなく「可用性(availability)」です。
すでに優秀でも、他業務に時間を取られている限りベロシティは安定しません。
「ストーリー・ポイントやイテレーションを問わず追加のメンバーを配置する。」
→ ベロシティが下がったときに単純に人を増やすのはアジャイルの原則に反します。
新しいメンバーを追加すると学習コスト・調整コストが増え、短期的には生産性が下がる傾向があります(ブルックスの法則)。
問題は人員数ではなく、既存メンバーの稼働率と集中度にあります。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験で「アジャイルチームの生産性低下」「ベロシティが維持できない」と出たら、
次の順で考えると確実に正解を導けます👇
- 根本原因が「チーム構成」にあるか? → 専任化・機能横断化を目指す。
- 原因が「外的要因(干渉・複数任務)」なら、POやスポンサーと交渉する。
- 監視や追加人員で解決しようとする選択肢は不正解。
アジャイルPMに求められるのはチームが集中できる環境を作ることであり、
チームを監視したり、人を増やして一時的に埋め合わせることではありません。
✅ まとめ
- 正答:
① プロダクト・オーナーとステークホルダーに機能横断型メンバーの提供を求める。
② プロダクト・オーナーとステークホルダーにフルタイムのメンバーの獲得を要請する。 - 理由:チームの専任化とスキル多様化によって、安定したベロシティを維持できるようにする。
- 誤答理由:他の選択肢は監視的・短絡的で、チームの構造的問題を解決できない。
- ワンポイント:アジャイルでは「チームを変える前に、チームが働く環境を変える」。これがPMの最優先行動。
フルレングス試験2 (日本語) 49

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