★★直近のスプリント・レビュー会議で顧客が、プロジェクトで提供すべき5つのモジュールのうち2つを数週間後までに実装する必要があると発表しました。PMはどうすべきでしょうか?「ブレインストーミング会議を行う。」 「ノミナル・グループ技法を使う。」 「リリース計画会議を行う。」 「プロトタイプを作って設計を詳細化する。」

→リリース計画会議を行う。

リリース計画会議は、成果物のインクリメントやリリースのおおまかな予定を立てる会議です。この場合、2つのモジュールを先にリリースするために必要な作業の優先順位を決めてデリバリー計画を策定します。

ブレインストーミング、ノミナル・グループ技法、プロトタイプの活用は、状況によっては有効ですが、今は顧客の要求である特定モジュールの優先的デリバリーに必要な計画を立てることが大事です。

正解

「リリース計画会議を行う。」


🔍 理由

① 問題の本質:納期・優先順位の変更にどう対応するか

顧客が「5つのモジュールのうち、2つを数週間後までに実装してほしい」と言っている状況は、
つまり スコープ内の優先順位(および納期)の再調整を意味しています。

このようなとき、アジャイル・プロジェクト・マネジャー(またはプロダクト・オーナー)が取るべき行動は、
いつ・どのモジュールをリリースするかを顧客と再度合意すること。

そのために使う正式なアジャイルイベントが 「リリース計画会議(Release Planning)」 です。


② リリース計画会議(Release Planning)とは

リリース計画は、プロダクト・バックログのアイテムをもとに、

  • どの機能を、
  • どのスプリントで、
  • どの順に提供するか
    を整理して、顧客価値の最大化と納期の最適化を図る会議です。

ここでは、

  • ビジネス上の優先度
  • 技術的依存関係
  • チームのベロシティ(開発速度)
    などを考慮しながら、現実的なスケジュールを再設定します。

今回のケースのように「2つのモジュールを早期に提供したい」という要望は、
まさにリリース順序の見直しが必要なタイミングです。


③ 他の選択肢との違い

「ブレインストーミング会議を行う。」

→ 目的はアイデア出しや創造的発想であり、
 納期やリリース順序の調整には不向き。
 ここでは既に要件が明確なのでブレインストーミングは不要。

「ノミナル・グループ技法を使う。」

→ これは複数の意見から合意形成をするための手法。
 優先順位を“どう決めるか”の議論には使えるが、
 今回は“いつリリースするか”というスケジュール調整が主目的なので不適切。

「プロトタイプを作って設計を詳細化する。」

→ 目的は要求の理解を深める・顧客の期待を可視化すること。
 しかし本ケースでは要求は既に明確であり、課題は納期調整。
 よって優先順位の再構築が先であり、プロトタイプ作成は的外れ。


④ PMP的視点:顧客要望への反応は「変化への対応(Responding to Change)」

PMBOK第7版やアジャイル実務ガイドでも、
顧客からのスケジュール変更・優先順位変更は「リリース計画の再評価」で対応すると定義されています。

PMP試験で問われるポイントは、

“顧客要望の変更=計画プロセスの再実行(Plan Again)”
という原則を理解しているかどうか。


💡 ワンポイントアドバイス

アジャイルで顧客要望に変化があったときの判断の順番:

  1. 顧客の要望内容を明確化(何を・いつまでに)
  2. プロダクト・バックログを再優先付け(リリース計画を見直す)
  3. 次スプリントでの対応可否をチームと検討

この流れを意識すれば、試験でも迷わず正答できます。


✅ まとめ

  • 正解:リリース計画会議を行う。
  • 理由:顧客が優先順位と納期を変更したため、リリース順序とスケジュールの再調整が必要。
  • 誤答理由:他の選択肢はいずれも発想・設計・意思決定技法であり、リリース再計画とは目的が異なる。
  • アドバイス:アジャイルでは「顧客変更=リリース計画の見直し」が鉄則。変更を恐れず、価値最大化を軸に再調整する。

フルレングス試験2 (日本語) 32

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