→プロダクト・バックログの優先順位を見直すようプロダクト・オーナーに求める。
プロダクト・オーナーは、プロダクト・バックログとその優先順位に対する責任を負っています。初回の成果物がプロジェクト目標に沿っていないとすれば、プロダクト・オーナーがプロダクト・バックログをレビューして、プロジェクト目標との整合性が保たれているか確認する必要があります。プロダクト・オーナーは、プロジェクトがステークホルダーのニーズを満たすように、プロダクト・バックログ項目の優先順位付けや削除を行う必要があるかもしれません。
その他の選択肢は最善の方策とは言えません。ステークホルダーのニーズを理解したり、各ニーズやステークホルダーに優先順位を付けることも大事ですが、いずれも最初に踏むべきステップではありません。まずは、プロダクト・バックログがプロジェクト目標に整合しているかを確認する必要があります。
理由
① プロジェクト目標に沿っていない=価値の優先順位がずれている
ステークホルダーから「成果物が目標に沿っていない」という指摘があった場合、
本質的な問題は「何を優先して作るか(価値の方向性)」にあります。
アジャイルでは、何を優先するか=プロダクト・バックログの優先順位によって決まります。
したがって、プロジェクト・マネジャー(またはアジャイル環境ではスクラムマスター的立場のPM)は、
「プロダクト・オーナーがステークホルダーの期待とバックログの整合を取るよう促す」のが適切です。
② アジャイルにおける役割の分担
アジャイルでは役割が明確に分かれています:
- プロダクト・オーナー(PO):
何を作るか、どの順に価値を提供するかを決める(バックログ管理の責任者) - 開発チーム:
どのように作るかを決め、実装する - プロジェクト・マネジャー(またはスクラムマスター):
プロセスを円滑にし、障害を除去し、必要な調整を行う
今回のケースでは、PMが直接チームに「ステークホルダーと話せ」と指示すると、
プロダクト・オーナーの責務を越える行動になってしまいます。
したがってPMは、POに対して優先順位の見直しを促すという「調整役」としての行動が正解です。
③ フィードバックは優先順位の再評価のトリガー
アジャイルでは、ステークホルダーからのフィードバックを次のイテレーションに反映するために、
**プロダクト・バックログの見直し(リファインメント)**を行います。
これはプロジェクトの方向性を修正する仕組みとして正式に定義されており、
その責任者はPOです。
❌ 他の選択肢が誤りである理由
「ステークホルダーと会ってニーズを理解するようチームに求める。」
一見もっともらしいですが、チームが直接ステークホルダーと要件を再確認するのは、
POを飛ばした行為になり、アジャイルの責任分担に反します。
アジャイルでは、POがステークホルダーとの橋渡し役です。
チームはPOを通じて要求や優先順位を理解します。
PM(またはスクラムマスター的立場の人)は、チームを支援する立場であって、
ステークホルダー交渉を直接指示する立場ではありません。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験のアジャイル領域では、「PMが直接やるべきこと」と「POに委ねるべきこと」を
正しく区別できるかが重要です。
覚えておきたいルール:
- ステークホルダーや価値判断に関する事項 → POの領域
- チームの作業効率・障害除去・改善促進 → PM(またはSM)の領域
したがって、今回のようなケースでは:
方向性のずれ(=価値判断の誤り) → POに優先順位の見直しを促す
が正しい流れになります。
✅ まとめ
- 正解:プロダクト・バックログの優先順位を見直すようプロダクト・オーナーに求める。
- 理由:アジャイルでは価値の方向性を決定・調整するのはPOの責任。PMはその調整を支援する。
- 誤答理由:チームに直接ステークホルダー対応を求めるのは、役割分担の原則に反する。
- アドバイス:「方向性=PO」「実行=チーム」「促進=PM(SM)」の三位一体を意識する。
フルレングス試験1 (日本語) 174

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