→リスク登録簿をチェックしてこのリスクが文書化されているか確認する
リスク登録簿は、プロジェクト全体を通じてリスクの追跡管理をするための有用なツールです。政府の規制変更というリスクが文書化されていなければそれを直ちに追加し、プロジェクトへの影響を評価しリスク軽減策を考えます。
その他の選択肢は、最初に踏むべきステップではないので誤りです。変更管理委員会(CCB)への変更要求の提出も新規制のプロジェクト・スコープへの影響評価も、リスク登録簿のチェックの後に行うべきことです。また、新基準の適用時期について担当省庁と交渉することは通常できません。
理由(PMBOK的な観点)
この問題は、「新しい環境基準という外部要因が発生したとき、PMは最初に何をすべきか」を問うています。
つまり、
「変更対応そのもの」より前に、これは予見されていたリスクか? を確認するステップ
が問われているのです。
🔹 1. まず “リスク登録簿を確認” する理由
PMBOK第6版/第7版では、
新しいリスクが発生したとき、またはリスクが顕在化したときには次の手順が基本とされています:
- 既存のリスク登録簿を確認する。
→ これは「この事象(新基準制定)」がすでに特定済みリスクだったかどうかを確かめるため。
→ もし登録済みなら、事前に策定された**リスク対応計画(response plan)**を実行できる。 - 未登録だった場合:
→ 新しいリスクとして登録し、影響分析 → 対応策立案 → 必要に応じて変更要求へ進む。
したがって、**「リスク登録簿を確認する」ことは、“行動に移す前の最初の正しい確認ステップ”**になります。
🔹 2. 変更要求や影響分析は「次の段階」
問題文では「まず何をすべきか」と明記されています。
PMP試験では、次のような優先順がよく出題されます:
| ステップ | 行動 |
|---|---|
| ① | 既知リスクとして文書化済みかを確認する(=リスク登録簿をチェック) |
| ② | 未登録なら新リスクとして特定・分析 |
| ③ | 影響分析を行う |
| ④ | 必要に応じて変更要求を提出し、CCBの判断を仰ぐ |
このように、「リスク登録簿を確認」は最初にやるべき最小限の確認行為です。
🔹 3. なぜ「リスク登録簿」なのか?
「新しい環境基準」は、プロジェクトにとって**予見可能な外部リスク(External Risk)**の一種です。
多くのプロジェクトでは、環境法規制の変更リスクは最初から登録されていることが多く、
それが「予防的リスク対応策(risk response)」の引き金になります。
したがって、
「これはもともと想定していたリスクか? → 登録簿を確認」
が正しい順序です。
❌ 他の選択肢が先ではない理由
- 「チームと面談して影響を確認する」
→ 分析フェーズの行動。最初にするには早い。
→ まずは“想定済みリスクかどうか”を確かめてからでないと、対応手順を誤る可能性があります。 - 「CCBに変更要求を出す」
→ 変更要求は“リスクが確定し、影響分析を済ませたあと”のステップ。
→ 最初に出すのはプロセス順序違反になります。
💡 まとめ
新しい環境基準が制定されたとき、まずPMがすべきは:
リスク登録簿を確認し、このリスクが事前に文書化されているか確認する。そのうえで、登録済みなら計画されたリスク対応策を実行し、
未登録なら新しいリスクとして登録 → 影響分析 → 変更要求、という流れです。
📘 要点一行まとめ:
「想定内か想定外かを確認することが、“最初にやるべきこと”。」
フルレングス試験1 (日本語) 121

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