→地域Xの基準と要件を満たすことを確認した上で、他の地域の基準には将来のイテレーションで対応する。
アジャイル・アプローチでは、バックログの手入れとデリバリーを頻繁に行います。また、要件遵守のためにプロジェクト全体を通じて品質コントロールを行い、品質差異が生じたときは基準を満たすようにイテレーションを計画します。まずは、最初に発売する地域での基準を優先し、その他の地域は、将来のイテレーションで構いません。これにより競合製品に対応しつつすべてのターゲット市場のニーズを満たせます。
その他の選択肢は、現実的な解決策とは言えないので誤りです。
他の2つの地域の基準を満たしていないという問題を品質マネジメント計画書に記録しても問題には対処できないので、なんらかの措置を講じる必要があります。
全イテレーション計画の見直しは現実的ではありません。これには大量の手直しが必要なので製品の発売が遅延する可能性があります。
顧客と連絡を取っても問題解決になりません。各地域の基準を満たすように設計を修正する必要があります。
理由(なぜこれが正しいのか)
この問題の本質は、
「アジャイルの初期イテレーションにおいて、どのように段階的に価値を提供するか」
という点です。
アジャイルでは、すべての要件を一度に満たすことを目的とせず、
まずは最も価値の高い領域(ここでは「地域X」)に焦点を当て、
最小限の実行可能な成果(MVP)を完成させることを優先します。
したがって:
- 今回のイテレーションでは地域Xでリリースできる完成度を確保
- 他地域への適合(他国の規制・基準対応)は将来のイテレーションで計画的に拡張
というのが、アジャイルの原則に沿った正しい段階的デリバリー戦略です。
✅ PMP・アジャイル実務ガイドの観点
PMIの**アジャイル実務ガイド(Agile Practice Guide)**では、次の原則が明記されています:
「アジャイルチームは、まず最小限の価値を提供することを優先し、
段階的に製品を改善していく(Incremental Delivery)。」
ここでの「地域X」はまさにその最初のインクリメントです。
他の地域(Y・Z)への拡張は今後の反復(イテレーション)で順次対応するのが妥当です。
❌ 「この問題をコンプライアンス違反として品質マネジメント計画書に記録し、次のイテレーションで修正する。」が不適切な理由
- 現時点では「地域Xの基準は満たしている」ため、
コンプライアンス違反ではありません。 - 他の地域の基準を満たしていないのは、**開発スコープ外(まだ対応していない段階)**であり、
不具合や品質問題として扱うべきものではありません。 - これを「違反」と扱うのは誤りで、むしろスコープ計画上の段階的対応です。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験では、「段階的開発」や「インクリメンタルな価値提供」に関する問題で
次のような原則が問われます:
| 状況 | 最適な考え方 |
|---|---|
| 全要件を一度に満たせない | 最も価値の高い要件から優先的に対応 |
| 他地域や追加機能が未対応 | 今後のイテレーションで拡張する |
| 一部機能が完成済み | 完成部分を早期リリースしてフィードバックを得る |
✅ まとめ
アジャイルプロジェクトでは、まず地域Xの要件を満たして価値を提供し、
他の地域への対応は将来のイテレーションで順次行う。これはインクリメンタルデリバリーの原則に沿った正しい戦略であり、
「品質上の問題」ではなく「段階的拡張の計画」として扱うのが適切です。
フルレングス試験1 (日本語)75

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