→コミュニケーション・マネジメント計画書を更新する。
アジャイル・プロジェクトで生じたコミュニケーション問題を解決するために取ることのできる最も重要な行動は、コミュニケーション・マネジメント計画書を更新することです。なぜならコミュニケーション・マネジメント計画書は、プロジェクトのコミュニケーション戦略の概要をまとめた文書だからです。コミュニケーション・マネジメント計画書を更新すれば、うまくコミュニケーションを取るために必要なツールや資源をチームが利用できるようにすることで、遅延の解消を促進できます。
その他の選択肢の行動も大事ですが、最初にコミュニケーション・マネジメント計画書を更新することほど重要とは言えません。チームとバーンダウン・チャートを共有したり、レトロスペクティブで問題を取り上げたりすることは、透明性やコラボレーション、問題解決を改善するためには有効ですが、コミュニケーション・マネジメント計画書を更新することはそれ以上に重要です。デイリー・スタンドアップはスプリントに必要不可欠な要素なので、事前に計画され、すでに設定されているはずです。
理由
この問題は、「アジャイル・プロジェクトにおけるチーム間のコミュニケーションの問題」がテーマです。
ポイントは、**チーム間(=複数チーム)**という点です。
単一チームの内部課題ではなく、複数チーム間の連携における構造的なコミュニケーション不足が原因と考えられます。
したがって、プロジェクト・マネジャーがまず行うべきは、
**「チーム間コミュニケーションの流れ・手段・頻度・責任を見直し、コミュニケーション・マネジメント計画書を更新すること」**です。
これはPMBOKの「コミュニケーション・マネジメント計画(Plan Communications Management)」プロセスに基づく行動であり、
複数チームや外部ステークホルダーが関与するプロジェクトでは、組織的なコミュニケーション設計の見直しが最初のステップになります。
アジャイルであっても、ハイブリッドやスケールドアジャイル(SAFeなど)のようにチームが複数存在する場合、
「デイリー・スタンドアップ」だけでは解決できず、
チーム間で情報を共有するための公式なルールづくりが必要になります。
他の選択肢が誤っている理由
- 「チームとバーンダウン・チャートを共有する」:
バーンダウン・チャートはあくまで進捗可視化のツールであり、
コミュニケーション不足という根本的な問題(情報伝達の仕組み)を解決するものではありません。 - 「デイリー・スタンドアップを設定する」:
デイリー・スタンドアップはチーム内部の短時間ミーティングです。
今回の問題は「チーム間」のコミュニケーションに関するものなので、
チーム横断的な情報連携を再設計しない限り根本的な解決にはなりません。 - 「レトロスペクティブでこの問題を取り上げる」:
レトロスペクティブはスプリントの終了時に振り返る場であり、
今進行中の遅れに対して即効性のある対応ではありません。
また、レトロスペクティブは「チーム内部の改善」が主目的です。
ワンポイントアドバイス
PMP試験で問われる「まず何をすべきか」は、
問題の性質が“個人・チーム内部”か、“組織・構造的”かを見分けるのがポイントです。
- チーム内部の課題 → スタンドアップやレトロスペクティブなどのアジャイルイベントで改善。
- 複数チーム間・構造的な課題 → コミュニケーション・マネジメント計画の更新など、
プロジェクト・マネジメント計画書レベルで対処。
✅ まとめ:
チーム間のコミュニケーション不全は、現場レベルではなく「構造・仕組み」の問題。
したがって、PMはまず コミュニケーション・マネジメント計画書を更新し、
チーム間の情報共有ルールと責任を明確にする のが正しい一手です。
ミニ試験15(日本語)12

コメント