→前任のプロジェクト・マネジャーと話して状況理解を深める
前任者から話を聞くことで当事者が実際に見聞きした状況を知ることができます。前任のプロジェクト・マネジャーは、遅延の根本原因、すでに講じた措置、今後取りうる案についての知見を提供できます。
その他の選択肢は誤りです。顧客と会って期限を再設定したり、承認の催促も必要かもしれません。しかし、その前にまずは前任者の話を聞いて、状況に対する理解を深めるべきです。遅延がプロジェクトのスケジュールや予算に及ぼす影響を評価することも大事ですが、これもやはり前任者の話を聞いてから行うのが適切です。
理由
この状況でのキーワードは 「新任のPM」「状況把握前」「既に進行中のプロジェクト」 です。
PMがまずやるべきことは、行動(交渉・是正・修正)に移る前に情報を集め、現状を正確に理解すること です。
具体的には:
- 遅延の真の原因が顧客の承認遅れだけとは限らない
- 前任PMは、顧客との合意や承認スキーム、背景交渉、リスク対応策などを把握している可能性がある
- それらを理解せずに顧客と話すと、信頼関係を損ねたり、誤った対応をしてしまうリスクがある
したがって、まず前任PMと話し、全体像と経緯を掴むのが最も適切な第一歩です。
❌ 他の選択肢が不適切な理由
- 「顧客と会って遅延について話し合い、改めて期限を設定する。」
→ 状況を正確に把握していない段階で顧客と交渉するのは早計です。
新任PMが誤った理解で交渉すると、信頼を失う可能性があります。 - 「顧客と連絡を取り、文書の承認を催促する。」
→ 「原因が顧客」というのはチームの主観であり、事実確認が取れていません。
一方的に催促するのはリスクが高いです。 - 「遅延がスケジュールや予算に及ぼす影響を評価する。」
→ 良いアクションではありますが、「まず何をすべきか」という設問文の意図としては、
情報収集(=前任者との引き継ぎ)より後のステップになります。
💡 PMP視点での教訓
PMP試験では、「まず現状を理解してから行動する」 が鉄則です。
特に、以下のようなケースでは即行動よりも「理解・分析」が優先されます。
| 状況 | 最初にすべきこと |
|---|---|
| 新任PM/引き継ぎ直後 | 前任者・ドキュメントから背景把握 |
| 問題の報告を受けた直後 | 影響分析・事実確認 |
| ステークホルダー間で意見が食い違う | 関係者から情報収集・対話 |
✅ まとめ
新任PMがチームから遅延報告を受けたときは、
まず前任PMから背景と経緯を聞き、状況を理解する。そのうえで、遅延の影響評価や是正対応を検討するのが正しい順序です。
🧭 ワンポイント
PMP試験では「Do not act before you know.(知らないうちに動かない)」という原則が頻出です。
この問題はまさにその実践例です。
フルレングス試験1 (日本語) 104

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