★プロジェクト・マネジャーは、変化の激しいプロジェクトに取り組んでいます。プロジェクト・マネジャーは、プロジェクトの進捗に対するITセキュリティ・チームの影響を評価するために何をすべきでしょうか?「ステークホルダーの期待をマネジメントする。」「ステークホルダー関与度評価マトリックスを更新する。」

→ステークホルダーの期待をマネジメントする。

変化の激しいプロジェクトでは、新たなITセキュリティ・チームの潜在的な影響をステークホルダーに逐次報告することが大事です。その一環として、このチームのゴールや目標を理解し、このチームがプロジェクトのスケジュール、予算、スコープに与える影響をコミュニケートし、あらゆるリスクを軽減するための計画をこのチームと協力して策定する必要があります。

その他の選択肢は的外れで、有効とは言えません。ステークホルダー関与度評価マトリックスは、ステークホルダーを特定してマネジメントするためには役立つかもしれませんが、新たなITセキュリティ・チームの影響を評価するという目的には向きません。社内の政治・権力構造の分析は、プロジェクトが置かれた環境を理解して潜在的なリスクを特定するためには役立つかもしれませんが、新たなITセキュリティ・チームの影響を評価する目的で行うことではありません。プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント計画書の作成も、ステークホルダー全員とコミュニケーションを取るためには大事ですが、新たなITセキュリティ・チームの影響を評価する目的で行うことではありません。

理由

設問の重要ポイントは、次の2つです。

  1. 変化の激しいプロジェクト」であること
  2. ITセキュリティ・チームの影響を評価する」ことが目的

ここで「変化の激しいプロジェクト」という条件は、
ステークホルダーの影響が常に変化し続ける動的な状況を意味します。

そのため、単に関与度マトリックスを更新する(分析する)だけでは不十分で、
変化に合わせて積極的にステークホルダーの期待や懸念を調整・管理していく必要があるのです。

PMBOKの「ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント(Manage Stakeholder Engagement)」プロセスでは、
このような状況下で行うべき活動として、

  • ステークホルダーとの継続的なコミュニケーション
  • 期待値の調整(過度な要求や誤解の是正)
  • 意思決定への関与促進
    が挙げられています。

つまり、変化が大きい環境下では、
「評価する(関与度マトリックス更新)」よりも
能動的に関与をマネジメントする」ことが重要になります。


他の選択肢が誤っている理由

  • 「ステークホルダー関与度評価マトリックスを更新する」:
    これは「分析プロセス(ステークホルダー・エンゲージメント計画プロセス)」で行うもので、
    状況把握のための準備的な活動です。
    しかし、問題文ではすでにプロジェクトが動的で変化が激しい段階にあり、
    ステークホルダーの影響が進行中に発生しているため、
    分析よりも**期待のマネジメント(対応)**が優先されます。

ワンポイントアドバイス

PMP試験では、ステークホルダー関連の問題で迷ったときに次の考え方を使うと効果的です。

  • 計画段階(初期) → 分析・マトリックス更新
  • 実行段階(変化が起きている) → 期待をマネジメント(能動的対応)

つまり、

「今まさに変化が起きている/影響を受けている」
という文脈があれば、**マネジメントする(Manage)**が正解になりやすいです。


まとめ:

変化の激しいプロジェクトでは、ステークホルダーの影響が絶えず変動するため、
PMはまず ステークホルダーの期待をマネジメントする

これは、状況を分析するだけでなく、
積極的に対話・調整・合意形成を進める「実行フェーズでの行動」です。

 

フルレングス試験1 (日本語)23

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