→改めて費用対効果を計算し直す。
為替変動によるプロジェクトの予算やスケジュールに与える影響を定量化した上で今後の方針を決定します。
その他の選択肢は誤りです。
特定済みのリスクが発生しただけなので、リスク・マネジメント計画書を変更する必要はありません。
問題のエスカレーションや予算増額の変更要求は、為替変動の影響を理解し対応を決めてから行うべきです。
理由
このケースでは、為替レートの大幅な変動によってプロジェクトの経済的前提が崩れたという状況です。
PMBOKの観点では、こうした事態は**リスクが現実化した(=リスクが発生した)**状態にあたります。
リスク登録簿に記録していた段階では「潜在的リスク」でしたが、今やそれが現実となり、プロジェクトの実行可能性そのものが揺らいでいるため、単にリスク計画を更新するだけでは不十分です。
この場合、PMがまず行うべきは、最新の為替レートを反映して費用対効果(Cost-Benefit Analysis)を再計算し、プロジェクトが依然としてビジネス上妥当かどうかを判断することです。
これはPMBOKで言う「ビジネス・ケースの再評価(Re-evaluation of Business Case)」に該当し、
場合によっては**プロジェクト継続可否の判断(Go/No-Go Decision)**をスポンサーと行う必要があります。
他の選択肢が誤っている理由
- 「リスク・マネジメント計画書を更新する」:
計画書の更新は「リスク対応の方針や手法を見直す」際に行うものであり、
すでにリスクが現実化して損失が出ている状況では、**対応ではなく評価(影響測定・再分析)**が先です。
今は「新たな計画を立てる段階」ではなく、「このプロジェクトがまだ経済的に成立するのか」を判断する段階です。
ワンポイントアドバイス
PMP試験で重要なのは、「リスクが現実化した後」はリスク管理ではなく統合的な意思決定プロセスに移るという点です。
- リスクが潜在的段階 → リスク登録簿・対応計画を更新
- リスクが現実化 → 実際の影響を分析し、ビジネス・ケースを再評価
特に、外部環境(為替・法規制・市場変動)によってプロジェクトの前提が崩れたときは、
「プロジェクトを続けるべきか?」という上位レベルの判断が必要になります。
✅ まとめ:
為替変動でプロジェクトの経済性が失われそうな場合、まずは費用対効果を再計算して、
プロジェクトの継続可否を再評価するのが正しい手順です。
ミニ試験15(日本語)5

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