→プロジェクト・スポンサーとプロジェクトの状況を確認する。
プロジェクトを引き継いだ場合、プロジェクトの経緯と現状をプロジェクト・スポンサーに確認します。これによりプロジェクトのゴール、期待、進捗を知ることができます。プロジェクト・スポンサーは、プロジェクトを監督する責任があります。
その他の選択肢は的確とは言えません。
状況報告書だけでは、プロジェクトの過去の経緯などは把握できません。
開発リーダーに確認すれば、技術的な進捗は理解できますが、目標との整合性の把握は難しいかもしれません。
スケジュールの確認だけでは、予算やスコープの状況はつかめない可能性があります。
理由(なぜこの選択肢が正しいのか)
この問題の本質は、
「新任のプロジェクト・マネジャーが、上層部(CEOなど)からプロジェクト状況を問われたとき、答えられなかった原因は何か?」
という点です。
つまり問われているのは:
“PMが引き継ぎ直後に、どのようにステークホルダー関係と状況理解を構築すべきだったか”
✅ PMBOK的な考え方
PMBOK(第6・7版いずれでも共通)では、プロジェクトを引き継ぐ際にまず行うべきことは次の2点です。
- プロジェクト・スポンサーや主要ステークホルダーと会い、目的・優先順位・期待を理解する。
- プロジェクトの現状を、ステークホルダーが求める視点(=ビジネス価値・成果)から把握する。
CEOは「経営的視点(ベネフィット・成果)」でプロジェクトの状況を知りたがっています。
そのため、単に進捗やスケジュールを把握するだけでは不十分です。
スポンサー(またはステアリング・コミッティのメンバー)と直接話して、経営レベルでの期待と現状を把握しておくことが、
このような質問に備える唯一の正しいアプローチです。
🚫 その他の選択肢が誤りである理由
「最新の状況報告書を読んでプロジェクトの状況を把握する。」
→ これは必要な行動ではありますが、報告書は**“過去の視点”**しか提供しません。
報告書だけでは、CEOが求めるような「プロジェクトが今、組織戦略にどう貢献しているか」という
**“経営レベルの現状認識”**を把握できません。
「開発リーダーとプロジェクトの状況を確認する。」
→ 開発リーダーとの確認は技術面やタスク進捗の把握に有効ですが、
CEOが聞きたいのは「経営的成果(ROI・スケジュール遵守・リスク・価値)」です。
したがって、技術レベルの情報ではなく、ビジネス的文脈を把握すべきだった。
「プロジェクト・スケジュールを確認してプロジェクトの状況を把握する。」
→ スケジュールは「進捗の一側面」にすぎません。
スケジュール通り進んでいても、コスト・品質・リスク・ステークホルダー満足度などが問題であれば成功とは言えません。
つまり、スケジュールだけでは状況把握が不十分です。
💡 ワンポイントアドバイス
PMP試験では、次の原則を覚えておくとこのタイプの問題に強くなります。
| 状況 | PMの最初の行動 |
|---|---|
| 新任PMとして引き継いだ | まずスポンサーや主要ステークホルダーと面談し、目的・期待・成功基準を確認する |
| プロジェクトの方向性が不明確 | プロジェクト憲章やビジネスケースを確認する |
| 技術的進捗が分からない | チームリーダーやスケジュールを確認する |
つまり、誰の視点の“状況”を把握すべきかが問われたら、
→「スポンサー・経営層」=ビジネス的現状把握(正解)
→「チーム・リーダー」=技術的現状把握(部分的)
という切り分けを意識すると正答しやすいです。
✅ まとめ
- 状況:引き継ぎ1か月後、CEO(上層部)から状況を問われたが答えられなかった
- 問題の本質:経営視点での状況把握不足
- 正しい対応:スポンサーと話して、プロジェクトの目的・優先順位・期待を把握する
👉 よって、正解は:
「プロジェクト・スポンサーとプロジェクトの状況を確認する。」
🟩 覚え方:
新任PMが最初に会うべき相手は「チーム」ではなく「スポンサー」。
ミニ試験8(日本語)6

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