★アジャイル・プロジェクトでプロダクト・オーナーが定義した実用最小限のプロダクト(MVP)をスプリント・レビューでチームがデモしました。ステークホルダーの1人がデモ中に、リリース・ノートや製品の技術解説書がないことに不満を訴えました。PMが取るべき2つの行動はどれでしょうか?(2つ選んでください)「アジャイル・プロセスでは技術解説書を作成しないことを説明する。」 「プロダクト・オーナーに要求を挙げるようステークホルダーに求める。」 「リリース・ノートと技術解説書に対するステークホルダーのニーズを明確化する。」 「文書不足に対するステークホルダーの懸念を認める。」 「リリース・ノートと技術解説書をなるべく早く提供する。」

→文書不足に対するステークホルダーの懸念を認める。
→リリース・ノートと技術解説書をなるべく早く提供する。

MVPを活用して、懸念に対処することで、ステークホルダーが本当に必要なモノを提供できます。

その他の選択肢は誤りです。アジャイル・プロセスで技術解説書を提供しないということはありません。プロダクト・オーナーに要求してもらうのは責任転嫁です。ニーズの明確化も大事ですが、ステークホルダーが文書についての明確なニーズを出すのは難しいかもしれません。

理由

この問題の本質は、**「ステークホルダー満足を最優先に、迅速に価値を届ける姿勢」**にあります。

アジャイルでは、確かに「包括的な文書よりも動くソフトウェアを重視」しますが、
それは**“文書を軽視する”という意味ではありません**。
ステークホルダーが価値提供に必要な情報を求めている場合、
その要望に柔軟に対応することはアジャイル原則そのものです。

したがって、PMの最初の行動としては:

  1. 懸念を認める(共感・受容)
     → ステークホルダーの立場を尊重し、対立構造を避ける。
  2. 早期に必要な成果物を提供する(迅速な価値提供)
     → 「契約やルールではなく、顧客との協調を優先」するアジャイルの価値観に沿っている。

この流れが、アジャイルの「顧客との協調」「価値を継続的に提供する」原則に完全に一致します。


❌ 他の選択肢の誤りの理由

「アジャイル・プロセスでは技術解説書を作成しないことを説明する。」

→ これは最悪の対応パターン。
 “顧客との協調よりもプロセスを重視”する発言であり、アジャイルの価値観に真っ向から反します。


「プロダクト・オーナーに要求を挙げるようステークホルダーに求める。」

→ 手続きを強要する形で、ステークホルダーへの共感を欠いています。
 まずはPMが懸念を受け入れ、状況を調整してからPOと連携するのが正しい順序です。


「リリース・ノートと技術解説書に対するステークホルダーのニーズを明確化する。」

→ 一見よさそうですが、この設問ではすでにステークホルダーの要求が明確です。
 「リリースノートと技術解説書がない」と具体的に指摘しているため、
 今さらニーズの確認をする段階ではなく、迅速な対応(提供)が求められる局面です。


💡 ワンポイントアドバイス

PMP試験で「ステークホルダーが不満を表明した」「顧客が期待外れだと主張した」などの問題が出たら、
次の原則で考えると失点しにくいです👇

  1. まず共感(懸念を認める)
     → 「あなたの懸念は理解しています」という姿勢を示す。
  2. 次に迅速対応(価値を提供する)
     → 文書や成果物の有無にかかわらず、顧客満足を優先して対応する。
  3. その後、必要に応じてプロセス改善やバックログ反映を検討する。

✅ まとめ

  • 正答
     ① 文書不足に対するステークホルダーの懸念を認める。
     ② リリース・ノートと技術解説書をなるべく早く提供する。
  • 理由
     顧客満足と迅速な価値提供はアジャイルの最重要原則であり、
     プロセスよりも協調と柔軟性を優先するべき場面。
  • 誤答理由
     「説明する」「要求を挙げさせる」「ニーズを明確化する」は、対話よりも手続きを優先しており、
     顧客中心のアジャイル・マインドセットに反する。
  • ワンポイント
     💡アジャイルでは「ルールよりもリレーション」。
     顧客が困っているときは、“説明”ではなく“対応”が正解。

フルレングス試験2 (日本語) 66

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